「肩が凝る(こる)」「首が凝る(こる)」「凝り(こり)固まった身体」…
よく言う「こり」とはどういう現象なのでしょう?
「こり」と「ツボ」
よく、こういう質問を受けます。
Q.「あ~、それ、そこ何?ツボなの?」
A.「ツボ?いえ、筋肉です。筋肉のこりです。(あれ、そもそもツボって何だろう?)」
私が持っているのは作業療法士(リハビリをする人です)免許であり、西洋医学の知識を元にしています。はり・きゅう・あんまなどのマッサージ専門の先生の言う「ツボ」というものは東洋医学のジャンルです。東西の医学は重なるところもあるのでしょうが、考え方が少し違うようです。
「ツボ」というのは、簡単に言うと身体の中を巡っている「気」の出入り口、ということのようです。難しい…。(ちなみにリハビリで行っているのも、当店の施術も「マッサージ」ではありません。定義的にも違いますし、マッサージ(東洋医学)とは考え方が違うからなのかもしれません…長くなるので詳細は割愛します)
私が「そこ」と言われた時に触れているのは「筋肉」です。もっと言うと「筋肉」の硬くなった部分、「こり」になります。
おそらく、東洋医学でも「こり」を解消するために「ツボ」を使うのだと思いますが…何を言いたいかというと、混同されがちな「ツボ」と「こり」は違うもののようです。
これだけツボツボと書きましたが、「ツボ」については専門外ですので、「筋肉のこり」について分かりやすく説明していきたいと思います。
「こる」はどういう現象?
A.筋肉が硬くなっている状態です
筋肉は本来ほどよい弾力があります。二の腕(力こぶの部分)や太股を指で押してみると、ちょっと跳ね返るような弾力がありますよね?(私は脂肪のポヨポヨが大半ですが…(泣)
筋肉は伸び縮みするゴムの様なイメージで働きます。逆に言えば、ある程度の弾力(弾性)がないと上手く働くことができません。
そう、硬くなってしまうと上手く動けないのです。でも動かない訳にはいきません。動けないところを動かすのですから…痛いですよね。中には痛みを通り越してしまっている方もいらっしゃるようですが…
「こり」とは「筋肉」が硬くなってしまった状態といえると思います。
なぜ「こる」のか
A.硬くなる=「こる」のは動かしすぎ、動かなさすぎが原因です。
他にも原因となることはありますが、多くは「筋肉」が頑張りすぎた状態か、「筋肉」の動きが少なすぎた状態、あるいは両方と思われます。使い過ぎてもダメ、使わなすぎてもダメ、面倒ですね、「筋肉」…。
例えば工場の製造ラインで働く方。私の周りにもいますが、同じ作業をずっと繰り返すことが多いようです。そうすると使われ続けた筋肉が疲労し緊張して「こる(張る)」ということがおきます。
またデスクワークなど長時間同じ姿勢をされる方も、筋肉は姿勢維持にも使われますので、常に使われている(緊張)状態、または動かさないことで血行不良をおこしています。そこでまた「こり」が発生するものと思われます。
他のお仕事や日常生活でも同様のことがおきれば、肩や首に限らず「こり(張り)」となります。筋肉のあるところならどこでも起こりうるということですね。
「こり」はどう解消する?
A.すぐに解消は難しいです。こまめにほぐす、適度に動かす、適度に休ませる、暖める…。
正直なところ完全に解消することは難しいと個人的には思っています。
人間、地球に住んでいる限りは重力に逆らって生きています。常に姿勢を維持するために筋肉を使っているのです。まして肩に限って言えば、二足歩行をしていますから、常に肩の重さを支えていなければなりません(後々「肩こり」の記事を書きたいと思います)。姿勢の修正等により負担は軽減するとは思いますが、結局は重力下に生活する以上、逃れ難いものなのではと思います。
ではどうすればよいか。
・こまめにほぐす。
・適度に動かす(ストレッチや軽い運動など)。
・適宜休ませる。
・暖めて緊張をほぐす
以上が簡単に対策としてできることかと思います。あとは筋肉を鍛えることで姿勢を修正したり負荷に負けにくい身体を作ることができますが、一朝一夕では中々難しいですよね…
ちなみに筋肉が硬くなっていると適切な運動が行いにくい状態にあります。まずは筋肉をほぐしてから動かすことが効果的と思われます。
まとめ
・「こり」と「ツボ」は違う
・「こり」は筋肉の硬くなった状態。
・「こり」の原因は、筋肉の動かしすぎ、動かなさすぎ
・こりは溜めずにこまめにほぐす、適度に動かす、適度に休ませる、暖める。
一番は溜めないことが大切かと思います。たまった筋のこりや疲労は、すぐにはほぐれません。
当店は10分からご利用できますし、ご相談があればストレッチ指導や運動指導も行っています。疲れを貯めないうちにこまめに解消し適度な運動を行えるようにお手伝いができればと思いますのでぜひ御相談ください。